心を取り替えられたなら、
新品の心に取り替えられたなら、どれだけ楽になるでしょう。
学校、職場、自宅でも、
人の心を傷つけたり、人に心を傷つけられたり、心はいつも刺激を受けて、
切り傷も、打撲も、あざも、かさぶたも、
痛々しい傷跡になって残ります。
できたてほやほやの心と取り替えられたなら、
綺麗な状態で、スッキリと新しい気持ちになれるのかもしれません。
傷ついて、血が出て、かさぶたを作る度、
痛みの多くを知り、
トラウマを抱えて、
感情の振り幅を大きくさせる事に疲れてしまい、
弱くなったあなたの心。
(いっそ、まっさらな心に取り替えたい。)
そんなふうに、思ってしまうかもしれません。
あなたの心————。
つぎはぎだらけかもしれないし、綺麗で澄んでいるとは言えないけれど、
あなたの心が、
傷ついて、
血を流して、
必死に治ろうとかさぶたを作ったおかげで、
あなたは少しずつ大きく、
強くなったのです。
そんな心は、唯一無二の存在だから。
替えのきかないものだから。
労わって。
尊重して。
大切にして。
蔑(ないがし)ろなんかにせず、
守って欲しいと思うのです。