もったいないの心
正直なところ、私は片付けが得意ではありません。
物を押し入れの中へしまえば、必要になった時にどこへ片づけたのか思い出せなくなりますし、出しっぱなしにしていた方が案外便利ではないか、と思ったことすらあります。
しかし、“あること“に気がついてからというもの、私の部屋は見違えるように綺麗な部屋を保つことが出来るようになったのです。
“あること“、それは“物を捨てても良い“ということです。
大家族の中で育てられた私は、母から「勿体無いことをしてはいけない。」ということをことある毎に伝えられました。
ご飯を残してはダメだとか、水道の水を流しっぱなしにしてはダメだとか、まだ使える物を捨ててはダメだとか。
母のその教育のおかげで、食事に関してはご飯粒の最後の一粒まで残さず食べられる人間になりましたし、お水にしても、電気にしても、ガスにしても、出来るだけ必要な分だけを使うようにという意識を持つようになりました。
もったいないと思う気持ちが、いかに大切かを学ばせてもらったのです。
しかし、こと、片付けに関しては、まだ使えるからと長い間使っていない調理器具を残しておいたり、まだ余っているからと、数年前に買った時代に合わないような化粧品を残しておいたりすることは、あまり良い判断とは言えないように感じます。
実家はそんなもったいないという思いで残された物達で溢れかえっており、目のやり場に困るような部屋になっています。
この状況。これこそ“もったいない“と思うのは私だけでしょうか。
せっかく母が雑貨屋さんで購入した小物も、昔、弟が図工の時間に描いた絵も、部屋の中で輝くべき物はあるのに、雑多なものに囲まれてまるで息ができていません。
輝くべきものが輝けない環境のいることこそ、“もったいない“のです。
片付いた部屋を作るポイント
私の中で片付いた部屋を作るポイントは物を減らす時と増やす時にあります。
[減らす時のポイント]
① 一年間使わなかったものは、もう使わないからさよならする
一年間押入れの奥にしまっていたものは、基本来年も使いません。また、その物が必要になったとしても、どこにしまっているか思い出せなかったり、そもそも持っていたことすら忘れていたりするものです。ここは勇気を出して、えいっと捨ててみてください。案外困らないものです。
②期限切れは問答無用でさよなら
期限切れのものに対してもったいないを発動するのは、衛生的にも良くないのでやめた方が良いでしょう。それは食べ物でも常備薬でも化粧品でも。
“体に悪くないために“は大前提の指標です。
[増やす時のポイント]
③片付ける場所を決めてから購入
物を買った後で家に帰り、どこに片付けようと悩むのはありがちな失敗です。人によっては鞄はいくつ、靴は何足と所有する個数を決めることもあるようですが、そこまで縛ってしまうのは窮屈にも感じます。
最低限、片付ける場所は決めておくのが無難です。
④捨てづらい物は吟味してから買う
これは私だけかもしれませんが、ぬいぐるみのような顔のある物は捨てるのが忍びなくなりがちです。
買う時は吟味して時間をかけてから選ぶようにしています。
おわりに
使わないものは所持しないようにしようと決めた結果、取り敢えず取っておこうの割合が減り、物の量が格段に減りました。
おかげで、物のほとんどの片づけた位置や量などの把握ができており、自宅にあるのに買ってしまったや、どこにしまったっけ、と探すことのない暮らしを送ることができています。
片付けは年に一度の大掃除に懸けるものではなく、暮らしに不用品を持ち込まないという考え方こそが、物の量を増やさない秘訣なのでしょう。
お気に入りの片付いたお部屋で、大好きなコーヒー牛乳を飲めることに幸せを感じる、今日この頃なのでした。